店頭やネット通販で「ゲーミングノートPC」を見かけることが増えました。
「最新のCore i9」「RTX 5070」「32GBメモリ」──こうした響きに惹かれる方も多いでしょう。
ですが、ここで強く申し上げます。
ゲーミングノートPCは絶対に買ってはいけません。
なぜか?その理由を修理現場に立ち続けてきた目線から解説します。
異常な価格設定
まず価格。添付画像のモデルで約30万円。
30万円といえば、家庭の数か月分の生活費に相当します。冷蔵庫や洗濯機などの生活家電でさえ長く使えてこの半額以下が普通です。それなのに、寿命が短いノートPCに30万円。これは異常です。
しかも、この価格を「当たり前」と思って買うのは日本人が中心です。海外ではコスト意識がもっと強く、同じ性能を求めるならデスクトップPCを選ぶのが普通。日本人が高いノートPCを買うことで、結果的に海外メーカーや外国企業にお金が流れているのです。気がつかないうちに、私たちは経済的に搾取されていると言っても過言ではありません。
1年経てば壊れるリスクが高いPC
高額な商品であれば、本来は長期保証がついて安心して使えるはずです。ところが、この手のゲーミングノートPCは保証がわずか1年しかありません。
さらに致命的なのは構造上の欠陥です。電力消費も発熱も大きく、長期間の使用に耐えられる設計ではありません。内部のはんだは熱で劣化し、SSDも高温環境では1年程度しか持たない可能性があります。
つまり「30万円払っても1年経てば壊れるリスクが高い」という契約を結んでいるのと同じことです。販売側は「1年持てば十分」と割り切って作っているのです。
熱問題という構造的欠陥
最新CPUやGPUは非常に高性能ですが、その分「消費電力」と「発熱量」も大きい。
デスクトップPCなら大型ファンや水冷で対処できます。しかしゲーミングノートPCは小さな筐体に詰め込んでいるため、冷却には限界があります。
結果は目に見えています。
- 最初は快適
- 数か月後にはファンが常時フル回転
- 1年ほどで内部が熱にやられ劣化
修理現場でも「電源が落ちる」「画面が映らない」「異音がする」などの相談が後を絶ちません。これはユーザーの使い方ではなく、構造上の欠陥です。
修理できない現実
「壊れても修理すればいい」と思うかもしれません。
しかし、ゲーミングノートPCは部品交換がほぼ不可能です。
CPUやGPUは基板直付け、冷却部品も特殊形状。メーカーからしか供給されず、一般の修理店では入手できません。結果「高額な基板丸ごと交換」か「修理不能」となるのです。
当店(パソコン本舗)にも相談が入りますが、正直に申し上げると部品が手に入らないため助けられないケースが大半です。
子育て世代・若い方への警告
中高生のお子さんを持つ親御さんに特にお伝えしたい。
「子供が配信したいから」「最新ゲームをしたいから」と言われ、30万円のゲーミングノートを買い与える必要はありません。
10万円以下のRyzenノートで十分ですし、ゲームならPlayStation 5が安定して動きます。高額なゲーミングノートは単なる見せかけであり、コスパは最悪です。
若い女性の方にも伝えたい。「配信にはこのくらい必要でしょ?」と店員に言われても信じないでください。10万円もしないパソコンで十分可能です。
日本人が損をしている構造
問題はここです。
日本人だけが「高くて寿命が短いPC」を喜んで買っている。
結果どうなるか。
- 外国メーカーが儲かる
- 日本人はすぐに壊れるPCを買い替える
- 経済的に日本のお金が外に流れ続ける
これは極端に言えば「経済的な侵食」です。日本人が損をして、外国勢力だけが得をする。私たちが自覚しない限り、この構造は変わりません。
まとめ
繰り返します。
ゲーミングノートPCは絶対に買ってはいけません。
- 価格は異常に高い(約30万円)
- 保証はわずか1年
- 発熱で1〜2年で劣化
- 修理は不可能に近い
- 日本人だけが喜んで買い、経済的に損をしている
皆さんの大切なお金を守るため、冷静に考えてください。
「高性能に見えるけど、長持ちしない・直せない・保証もない」──これがゲーミングノートPCの正体です。




















