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安いが正義だった──日本PCメーカー全滅とBTO勢生き残りの話

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パソコン豆知識

※この記事は2018年に書いたものを、2026年4月にリライトしました。

2018年6月5日の熊本日日新聞に、東芝のPC事業が台湾のホンペイに売却決定という記事が載りました。NECと富士通はすでにLenovoへ。東芝もこれで海外勢に渡りました。

おなじみの日本PCメーカーが次々と売られていく光景を、業界の現場から見てきた人間として少し書き残しておきます。

残っているのはVAIO、パナソニック、BTO勢だけ

SonyはVAIOを投資ファンドに売却しました。パナソニックは今のところ順調です。元気なのはMOUSEやFrontierといったBTOメーカーです。

わたしはBTO系のショップ出身なので、MOUSEのCMを見るたびに「大きくなったなあ」と思います。iiyamaだけでなくシネックスとも合併していたとは。すごいぞMOUSE。フロンティア神代の社長さんとは大昔に食事をご一緒させていただいたことがありますが、今はもう無理です(笑)。

安いが正義だったという話

日本PCメーカーが売られていった原因は単純だと思っています。高すぎたのです。NECはNECスーパータワーが建つほど売っていた時代がありました。富士通・東芝も同じ高価格戦略でした。

その頃からLGやSamsungは安売りで攻めていました。パソコン工房が取り扱っているClevoも当時から画期的な価格でした。わたしはClevoの日本代理店とよく喧嘩していましたが(対応が良くなかったので)、価格競争力は本物でした。

パーツメーカーも同じです。CanopusやSoldamなど、高級志向でがんがん営業していたところは全滅しています。Spectra5400やSoldamのPCケースは記憶に残る名品でしたが、会社がなくなってしまうとどうにもなりません。

パナソニックには頑張ってほしいが、方向性が気になる

今一番頑張ってほしいのがパナソニックです。ただ堅実・剛健を全面に押し出している点が少し気になります。新型タフブックは40万円ほどします。電気・鉄道などの工事向け法人需要を狙っているのでしょうが、一般ユーザーには届きません。

日本メーカーが価格で勝負できなくなった今、どこに活路を見出すかという問いに、パナソニックは「壊れない高耐久」で答えています。戦略としてはわかりますが、わたし個人としてはやっぱり安いが正義だと思っています。

戦略で生き残ったBTOと、楽をして全滅した日本メーカー

MOUSEもFrontierも、先を読んで価格と品質のバランスを取り続けた結果として今があります。日本の大手PCメーカーは、シェアに乗っかって楽をした結果として海外に売られていきました。

これは日本のパソコン業界だけの話ではなく、あらゆる業界で起きていることです。現場で動き続けた会社が残り、ブランドに甘えた会社が消えていく。修理屋として毎日パソコンを触りながら、そういうことを考えています。