お客様のパソコンを修理・初期化した後、メールの設定をやり直す場面があります。そのとき、「メールってパスワードあるの??」と驚かれる方が、本当に多いんです。一人や二人ではありません。毎回のことです。
これは決して「知識がない」という話ではありません。現代のパソコンやスマホは、利用者が毎回パスワードを入力しなくても済むよう、ブラウザやOSがパスワードを保存・自動入力してくれる仕組みになっています。
つまり、メールを開くときも、AmazonでポチるときもLINEを使うときも、パスワードを自分で入力する機会はほぼゼロ。毎日使っているのに、パスワードが存在することすら意識しない状態が続いているわけです。「パスワードってあるの?」という反応は、ある意味、現代のテクノロジーが便利になりすぎた結果とも言えます。
WindowsのPIN番号はわかるのに、パスワードはわからない問題
Windowsをお使いの方によくあるのが、「PIN番号はわかるけど、パスワードはわからない」というケース。PIN番号は4〜6桁の数字で、毎回ログインのたびに入力するので覚えています。でも、Windowsアカウントのパスワード(Microsoftアカウントのパスワード)は自動入力まかせで、設定したことすら忘れている方が非常に多いです。初期化のたびに、作業が止まってしまいます。
おサイフケータイ、SNS、ネット通販。スマホを使うたびにパスワードを入力していたら、日常生活が止まってしまいます。自動入力は合理的で便利な仕組みです。ただその結果、人間の脳が「パスワードなんて必要ない」と学習してしまっているのかもしれません。
キャッシュカードでお金をおろすときは暗証番号が必要だと、誰でも知っています。「え、ATMに暗証番号いるの?」とは誰も言いません。暗証番号がなければ、他人でも自由に引き出せてしまいますから、それは感覚的に理解できている。
でも「メールのパスワードがないと、他人が自分のメールを使い放題」とはなかなか気づかない
メールアドレスは、銀行口座と同じくらい重要な「個人の窓口」です。パスワードを知られた相手には、あなたのメールを自由に読まれるだけでなく、各種サービスの「パスワード再設定メール」を受け取られる可能性があります。つまり、メールを乗っ取られると、芋づる式にいろんなサービスも乗っ取られるリスクがあります。お金と同じ、いやそれ以上に大切なものと思っておいて損はありません。
「パスワード」という言葉を「暗証番号」に置き換えると、危機感がグッとリアルになるかもしれません。銀行の暗証番号は大事に管理するのに、メールの暗証番号はわからなくてもいいや、ではちょっと困ります。修理の現場からの、切実なお願いです。
パソコンの修理や初期化をご依頼の際は、事前にメールアカウントのパスワードをご確認いただけると、作業がスムーズに進みます。「パスワードがわからない…」という場合も、まずはご相談ください。一緒に確認する方法をお伝えします。


