キーが外れることはよくあります。
爪が折れていたり、金具が曲がっていたり。ノートパソコンのキーボードは、一見するとただのプラスチックのパーツに見えますが、実は小さな爪と金属の金具が組み合わさった精密な構造になっています。毎日何百回と打鍵する部品ですから、長く使えば使うほど外れやすくなっていきます。
この場合の修理は、キーボードユニット全交換修理となります。
キー1個だけ部品として売っているわけではありませんし、パソコンのメーカー・機種ごとにキーボードの形状が異なるため、他の機種から流用することも基本的にできません。そのため、1つのキーが壊れただけでもキーボード全体を交換するのが正規の修理方法です。
ただ、「全交換が必要かどうか、まず見てみよう」と判断することが大切です。
手直しで直せる可能性がある場合は、ルーペを使って細部を確認しながら修復作業を行います。爪が完全に折れていなければ、ピンセットや細い棒を使って金具を元の形に戻せることがあります。全交換になれば費用が発生しますが、手直しで直れば費用を抑えられるため、まず可能性を探るのが当店のやり方です。
今回は「F11」キーが外れた後、お客様が強引に取り付けようとしたことで金具が曲がってしまっていました。
キーが外れたとき、つい「押し込めば戻るかも」と試みてしまうのは自然な反応です。ただ、ノートパソコンのキー裏の金具は非常に繊細で、無理に力を加えると変形してしまいます。外れたキーに気づいたら、そのままの状態でご相談いただくのが結果的に修理費用を抑えることにつながります。
今回はピンセットや細い棒を駆使して、曲がった金具を少しずつ元の形に戻す作業を行いました。
1時間ほどかかりましたが、無事に元通りになりました。こういった細かい作業は、職人仕事に近い感覚があります。小さな部品を相手に、ルーペを覗きながら黙々と手を動かす時間は、修理の中でも特に集中を要する場面のひとつです。
ノートパソコンのキーボード修理は、メーカーの正規サービスに依頼すると「キーボードユニット交換」として2万円前後かかるケースがほとんどです。当店では、まず手直しで対応できないかを確認するため、状況によっては費用を大幅に抑えられる場合があります。1つのキーのために大きな出費をする前に、一度ご相談ください。
「キーが取れてしまった」「押しても反応しないキーがある」といった場合は、まずお気軽にご相談ください。状態を確認した上で、交換が必要かどうか、手直しで対応できるかどうかをお伝えします。


