※この記事は2019年に書いたものを、2026年5月にリライトしました。
キーボードの交換修理が完了して、お客様にお返しした数日後に電話がありました。
「数字が入力できないんですが」
50〜60代の男性です。声のトーンから、怒りと困惑が混ざっているのがわかります。「せっかく修理してもらったのに、また壊れている」という空気が電話越しに伝わってきます。
原因はすぐわかりました。NumLockです。
「交換前は使えていたのに」という論理
お客様の言い分はこうです。「キーボードを交換する前は数字が入力できていた。交換した後から使えなくなった。だから交換したキーボードが壊れている」。
論理としては筋が通っています。でも原因はキーボードではありません。
ノートパソコンのテンキー、つまり右側の数字入力エリアは、NumLockキーをONにしていないと数字が入力できません。交換前のキーボードでたまたまNumLockがONになっていただけで、交換後にOFFの状態になっていた。それだけの話です。
「NumLockって何ですか」とお客様に聞かれます。キーボードの左上あたりにある、普段ほとんど押さないキーです。「そんなキーがあるんですか」という反応が返ってきます。
こちらとしては「こんなことも知らないのか」と思いそうになりますが、それは違います。知らない人が多いのは当然で、普段意識しないキーを知らなくても、仕事や生活に困らないからです。
電卓マスターの女性陣からはこの問い合わせが来ません
面白いことに、事務職の経験がある女性からは、このNumLock問題の問い合わせがほぼ来ません。
想像してみてください。長年、経理や事務の仕事をしてきた女性が、デスクに座って伝票を処理している場面です。右手はテンキーの上に置かれています。0から9まで、指が自然に動いています。電卓と同じ配列です。NumLockがONかOFFかは、打ち始めた瞬間にわかります。「あ、ONになってない」と思ったら、ほぼ反射的にNumLockキーを押します。確認するまでもない、体に入っている動作です。
この方たちにとって、テンキーはキーボードの一部ではなく電卓の延長です。NumLockは意識するものではなく、呼吸のように自然なものです。
一方、テンキーを普段使わない男性は、数字を入力しようとして動かない→壊れている、という思考になります。NumLockという概念が頭にそもそもない。
どちらが正しいわけでもありません。使う人と使わない人の差です。
数字が入力できないときはまずNumLockを確認してください
ノートパソコンで数字が入力できないときは、まずキーボード上のNumLockキーを確認してください。ONになっていれば数字が入力できます。OFFになっていれば1回押してONにします。それだけで解決することがほとんどです。
キーボードが壊れていると思い込む前に、一度確認してみてください。パソコン本舗にご相談ください。

