DellのデスクトップPC・XPSシリーズにGeForce GTX1060を増設したところ、起動しなくなったというご依頼です。
確認すると、GTX1060自体はデバイスとして認識されている。ところがドライバーをインストールしようとすると、OSがハングアップしてリセットがかかってしまう。認識はできているのに、ドライバーが当たらない。
原因の見立ては電源容量不足
いくつかの原因を検討した結果、電源容量不足が怪しいと判断しました。もともと搭載されていた電源はDellブランドの460W。
調べると、GTX1060搭載PCの推奨電源容量は460Wあれば足りるというデータが出てくる。スペック上は問題ないはずです。ではなぜ不安定になるのか。こういうところが自作・カスタムPCの難しさです。カタログ上のデータは参考にはなりますが、実際に安定稼働させるには経験則からの判断が必要になります。
550Wに交換→まだ足りなかった
まずKEIANのKT-S550(550W)に交換してみました。VGAドライバーのインストールは正常に完了。しかしOSにログイン直後から不安定で、Adobe系のアプリを起動しただけでリセットがかかります。550Wでも足りていない。
1,000Wの電源も候補に挙がりましたが、当時はまだ高額でコストパフォーマンスが悪い。そこで750Wに切り替えることにしました。
750Wに交換→3日間のエージングテストで問題なし
選んだのはOwltecの750W電源。日本製コンデンサ採用という点も選定の理由のひとつです。交換後、3日間エージングテストを続けましたが、不安定な挙動はまったく出ませんでした。今回の不具合の原因が電源容量不足だったことが確認できました。
電源の「総ワット数」だけを信用しすぎないほうがいい
自作PCショップ出身の感覚で言うと、総ワット数はあくまで目安です。12Vや5Vの出力品質や変換効率、経年劣化による実力低下など、カタログに出てこない要素が実際の安定性に影響します。460Wで足りるはずが不安定、550Wに換えてもまだ不安定──このあたりは数字だけでは読めない部分があります。
グラフィックボードの増設後に不安定になった、ドライバーが当たらない、負荷をかけるとリセットがかかるといった症状でお困りの方は、パソコン本舗にご相談ください。
※この記事は2017年の修理事例をもとに、2026年4月にリライトしました。


