ウイルスバスターを久しぶりにインストールしました。
インストールの途中で、見慣れないダイアログが出てきました。位置情報へのアクセス許可を求める内容でした。
驚きました。
ウイルス対策ソフトです。ウイルスからパソコンを守るためのソフトです。なぜ位置情報が必要なのか。インストール中にこのダイアログが出てくる理由が、正直わかりませんでした。
ほとんどの人は何も考えずに「許可」を押しています
これが一番の問題だと思っています。
パソコンに慣れていない方、初心者の方、高齢の方。こういった方がウイルスバスターをインストールするとき、途中でダイアログが出てきたら「次へ」か「許可」を押します。内容を読みません。読んでも意味がわからないので許可します。
結果として、ウイルスバスターをインストールしたユーザーの位置情報を、トレンドマイクロが取得できる状態になっています。インストールした本人はそのことを知りません。
トレンドマイクロは中国企業ではありません
最初に正確なことを書いておきます。トレンドマイクロは台湾系アメリカ人が1988年にロサンゼルスで創業した企業です。本社は台北です。中国企業ではありません。
ただ、中国企業かどうかという話とは別に、セキュリティソフトが位置情報を取得することへの疑問は正当だと思っています。
トレンドマイクロには2018年、macOS向けアプリ6製品がブラウザの閲覧履歴を無断で収集していたことが発覚して、App Storeから削除された過去があります。その後、社長名義で謝罪と説明が出ました。位置情報の収集が今回どのような目的で行われているのか、公式の明確な説明はわたしには見当たりませんでした。
セキュリティソフトが位置情報を必要とする理由
一般的に、セキュリティソフトが位置情報を使う目的としては以下が考えられます。地域ごとの脅威情報を収集する、フィッシング詐欺の地域特性を分析する、ライセンス管理に使う、などです。
これらが理由だとしても、インストール中にダイアログを出して許可を求めるという仕組みは、知識のある人間から見ると引っかかります。ウイルス対策ソフトは信頼して使うものです。だからこそ、何を取得しているかの説明は丁寧であってほしいと思います。
位置情報を許可しないようにする方法
Windowsの設定から位置情報の許可を確認・変更できます。
設定→プライバシーとセキュリティ→位置情報と進むと、アプリごとの位置情報アクセス許可が確認できます。ウイルスバスターが許可されている場合は、ここからオフにすることができます。
セキュリティソフトが正常に動作するかどうかは、位置情報の許可に依存していないはずです。オフにしても、ウイルス対策の基本機能には影響しないと思っています。
セキュリティソフトこそ、中身を疑う必要があります
これは中国製ルーターのバックドア問題と構造が似ています。信頼して使うものだから、誰も中身を確認しない。確認しないから、何が行われているかわからない。
ウイルス対策ソフトはパソコンの中で最も深い権限を持つソフトウェアのひとつです。システムのすべてのファイルにアクセスできる。通信の内容を監視できる。その立場にあるソフトが、ユーザーの位置情報を取得しているという事実は、知っておいて損はないと思います。
このブログを読んでいる方は、ウイルスバスターをインストールしたことがあるか、これからインストールしようとしているかもしれません。インストール中にダイアログが出てきたら、内容を確認してから判断してください。
パソコンのセキュリティ設定やウイルス対策に関するご相談はパソコン本舗にご相談ください。

