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Windowsの画面に知らない絵が出た。  それ、詐欺師が一番狙っている状態です

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windows11トラブル パソコン豆知識

「これ、ウイルスですか?」検索バーの小さな絵に震えたお客様と、サポート詐欺師の関係

修理を終えて、お客様に画面の説明をしていた。

「では、こちらのアイコンをクリックすると――」

「ちょっと待って。これ何ですか」

お客様の指が、検索バーの右端を指していた。小さなイラストが表示されている。その日はたしか、何かの記念日にちなんだ可愛らしい絵だった。

「ウイルスですか。変なものが入ってますか。放置して大丈夫ですか」

3連続で質問が来た。

「大丈夫ですよ。Microsoftが毎日自動で変える画像です。季節や記念日に合わせて表示されます。クリックしても検索が開くだけです」

「毎日変わるんですか」

「変わります」

「勝手に変わるんですか」

「勝手に変わります」

「……なんでそんなことするんですか」

なんでそんなことするんですか、という気持ちはわかる。でもそれはMicrosoftに言ってほしい。私に言われても困る。

この会話、1回だけではない。修理のたびに、似たような質問が来る。中高年以降のお客様からは、ほぼ毎回といっていい。


別の日には、こんなこともあった。

Windowsのログイン画面に表示されるデザインマーク、人物を意識したシルエットのようなアイコンを見て「これ大丈夫ですか」と言われた。

ログイン画面のデフォルトデザインだ。Windowsを使っている人全員の画面に出ている。でもお客様には、それがわからない。

心配する気持ちはわかる。知らないものが画面に出ていたら、誰だって不安になる。それは責められない。

ただ正直に言うと、修理屋として情けなくなる瞬間でもある。


そしてここからが本題だ。

「この絵、ウイルスですか」と震えるお客様を見るたびに、私はある人たちのことを思う。

サポート詐欺師だ。

彼らは頭がいい。本当に頭がいい。Windowsの検索ハイライトが毎日変わることも、ログイン画面のデザインが見慣れない見た目をしていることも、当然知っている。知った上で、それを利用している。

「お客様のパソコンに不審なプログラムが検出されました」

この一言に、どれだけの人が引っかかってきたか。2023年度だけで被害総額約4億7,000万円という数字が出ている。引っかかる人が後を絶たない理由は、Windowsの画面に「知らないもの」が普通に表示される仕様になっているからでもある。

詐欺に引っかかる側に問題がある、とは言えない。本当に言えない。でも、知識があれば防げた被害が大半だというのも、16年修理屋をやってきた者として断言できる事実だ。


今日から覚えておいてほしいことが一つだけある。

検索バーに知らない絵が出てきても、ウイルスではない。Microsoftが勝手に変えているだけだ。気になるなら設定で非表示にできる。方法がわからなければ当店に相談してほしい。

そして画面に「ウイルスに感染しました」という警告が突然出たとき、絶対に表示された番号に電話してはいけない。それがサポート詐欺だ。まずパソコンの電源を切って、当店に連絡してほしい。

Windowsの画面は、知らない人には不安だらけに見える。それは設計した側の問題でもある。でもその不安につけ込む人間が存在することも、現実だ。

知っているだけで、守れる。